クレーヴズのアンと結婚したものの、彼女が気に入らなかったヘンリーは、重臣達を集め、結婚を解消するための根拠を捜すよう命じた。アンが以前、ほかの男と婚約していたことが心の重荷となり本当の夫婦になれずにいるから、というのが理由であった。アンと結婚したのは、仏王=カール皇帝同盟に対抗す […]
ヘンリーの再婚相手にクレーヴズ公の妹アンを望むクロムウェルは、アンの肖像画を描かせるべく画家ホルバインを先方に送る。ホルバインは、アンがどんなに不細工でも見目良く仕上げるようにとクロムウェルから命じられ、実際仕上がったアンの肖像画は人好きのする顔をしていた。ヘンリーとしては皇帝の […]
謀反人レジナルド・ポールが逃亡中のため、ヘンリーはレジナルドの家族を捕らえることにした。年老いた母親のレディ・ソールズベリー、兄のモンタギュー卿、まだ幼いモンタギューの息子がロンドン塔に監禁される。 一方でヘンリーは新しい妃を娶るべく花嫁探しにいそしむ。個人的趣味ではフランス人女 […]
ジェーンを失った悲しみで、ヘンリーは政務も捨てて部屋に閉じこもり、道化の老人以外、誰も寄せ付けない生活をしていた。だが一方では大事な世継ぎのエドワード王子のためには、その身の回りを過剰なほど気を配らせており、その采配を振るうのが伯父のエドワードと養育係のレディ・ブライアンだった。 […]
ヘンリーの親戚であるレジナルド・ポールがヘンリーを批判する小冊子を書き、また彼が民衆の反乱を再燃させようとフランス王に謁見したことがヘンリーの耳に入った。当然のことながら、ヘンリーは反逆者ポールをひっ捕らえるよう廷臣のブライアンに命じる。 ロンドン塔に囚われていた反乱の主導者アス […]
宮廷ではクリスマスが祝われ、国王夫妻とメアリーは祝賀に訪れた人々を謁見していた。その中には、ジェーンとメアリーの計らいでエリザベスも招かれていた。一度はエリザベスを実の子ではないと否定したヘンリーだったが、会えば喜び、我が子として受け入れたのだった。 クリスマス(12月24日~1 […]
リンカンシャー州で起きた民衆の反乱は王の恩赦を与えることで鎮圧されたが、アスク率いる北部のヨークシャー州における反乱軍の勢いはとどまることを知らず、ヨークの街に到達した。反乱軍がヨーク南西にあるポンテフラクト城へ乗り込むとの情報が入り、城を管轄していたダーシー卿は兵力の不足から反 […]
一五三六年、ヘンリー8世とジェーン・シーモアの結婚式が行われた。クロムウェルとその配下のリッチによる宗教改革も着々と進んでいた。この年、議会でも「小修道院解散法」が通過し、英国教会財産査定委員会の調査官達による小修道院の解体・財産没収は苛烈を極めていた。この解体で得た莫大な財産は […]